ところで、この祇園祭の山や鉾は全部で32基あるのですが、 それぞれ独自の御利益があるんです。 この白楽天山は「学問の神様ですよ」と言われて、 思わず、ちまきを買ってしまいました。 祇園祭のちまきというのは、食べるものではなくて、 1年間、玄関に飾るものです。 こんな袋に入っていて、 中はこんなの。 母親って、「学業成就」とか「学問の神様」とかいう言葉に弱いですよね。 「うちの子は、別に勉強なんかできんでもええから、そんなちまき、いらんわ」 って言える母親はあまりいないと思うのよね。 それから、それぞれの山や鉾には「御朱印」という独自のハンコがあります。 これを押して回る・・・つまりスタンプラリーも楽しいの。 「御朱印帳」が売られていて、 これは一番安い御朱印帳なんですけど、布張りで、もっと立派なのもあります。 ハンコは、 こんな山の様子を描いたものもあれば、 こんなふうにいくつものハンコが組み合わさったものもあります。 ハンコを押すのに「お志を」と言われる山鉾もあれば、 「100円です」と言われる山鉾もあります。 この白楽天山では、地元の世話係のみなさんがおそろいのTシャツを着て、 手ぬぐいやちまきや御守りを販売してます。 それにしても、暑いの。 世話係のお兄さんも、滝のような汗をかいてます。 「暑いですね」 「暑いですねー。うちら朝の8時から夜の10時まで、ずーっとここで立ちっぱなしですわ。 それが一昨日の宵宵宵山から、今日の宵山まで、毎日です。 汗かいて、1日に3キロ痩せますけど、 ビール5リットル飲むから、ちゃらですわ。 いや、ちゃらどころか、増えてますわ」 と陽気なお兄さん。 地図を見ながら次の山鉾へと歩いて回ります。 ほんの狭い街筋にいくつもの山鉾が並んでいるんです。 あ、ちなみに「鉾」というのはてっぺんに長〜〜いのが立ってるやつ、 「山」というのは、それがないやつのことね。 ちなみにこれは「鉾」。 こちらは、岩戸山。 山も鉾も、周りに張り巡らされているじゅうたんには、それぞれいわれがあり、 年代物の貴重な品です。 この図柄が、決して和風な図柄ではなく、 ペルシャのじゅうたんだったり、トルコのじゅうたんだったり、 コーサカスのじゅうたんなんてのもあり、 中国の故事を描いた図柄だったり、 旧約聖書の場面を描いたゴブラン織りだったりするの。 エキゾチックで不思議な感じがします。 次は船鉾。 提灯が青い空に映えて、とってもきれいです。 そんな中に、京都らしい町並みもあり。 また、そんな町並みの中にモダンなマンションも混在しているのがおもしろいです。 道の左右には、屋台がたくさん出ています。 お面や綿菓子を売る店、かき氷のお店、射的やくじ引きもあったりする。 はな子はもうこのあたりから「かき氷食べたい」しか言わなくなってました。 キュウリを売るお店! 見た目には涼しそうですね。 でもめっちゃ暑いのよん。 この写真は、たった1枚だけ、主人と子供を撮った写真。 「夜になったら、ものすごい人出で、写真なんて撮れなくなるから、 今のうちに撮っといたげる。さあさあ、鉾のそばに立って。 こんな機会は一生に一度かもしれないよ」 って言っても、 「も〜、暑いから写真なんてどうでもいいよ」 と嫌そうな家族を無理やり撮った写真です(笑)。 新町通を北上して、四条通を渡ります。 四条通といえば、京都で一番の大通りで、 車やバスの往来が激しいのですが、 ここにもいくつもの山鉾が並んでいます。 次の放下鉾では、かわいい手ぬぐいを売っていたので、手に入れました。 このあたりから、道の左右には呉服のお店や、和装雑貨のお店が建ち並んでいます。 浴衣を売ってたり、下駄や帯を売ってたり。 和装雑貨は、見るとついつい買っちゃいますね。 かわいい風呂敷とか、扇子、うちわなどたくさんありました。 これは、とある和装小物屋さんの中。趣のある階段ですね。 ところで、この山や鉾には、登ることができるものもあります。 お金を払って登るものと、ちまきなどのグッズを買うと登れるものとがあります。 女性は登れない鉾もあります。 ほら、山の左側に渡り廊下みたいなのがついていて、 そこを通って山に登るんです。 上がってみたかったけど、主人に言っても、子供に言っても、みんな興味なさげでつきあってくれなかったわ。 それから、特筆すべきは「屏風祭り」。 古くから代々伝わる家宝のじゅうたんや屏風を、一般のおうちが開放して見せてくれるんです。 以前は無料で、玄関からひょいとのぞくと国宝級の屏風が立っていたりしたけど、 今は有料のところが多いです。 でもこんなのが見られるのも京都ならでは。 さて、黒主山では、こんなのが祀ってあります。 「はーっはっはっは」と高笑いしている姿かと思ったら、 平安時代の歌人大伴黒主が、桜を仰ぎながめている姿なんですって。 そして、この黒主山の御利益は 「どろぼう除け」です。 「このちまき飾っといたら、どろぼう入ってきませんよ。 セコムより効きますよ」 と言われて、思わず買っちゃいました。 この桜の花がついたデザインは、ここだけなんですって。 しかもここには「黒おたべ」が売られていました。 生八つ橋のおたべなんですけど、 ゴマと炭を使って、黒くしてあるんです。 めずらしっ、と思って買ったけど、実は京都駅にも同じもの売られてました。 おいしいです。 長くなったので、続きは明日。
by powderblueY
| 2012-07-18 22:31
| 国内旅行
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Comments(2)
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by
travelmayuko
at 2012-07-19 12:50
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四条通の山鉾の後ろに見えてる入道雲が本当に夏!って感じで暑さが伝わってきました。
京都らしい街並みの写真も素敵です! ほんと、フォトジェニックな街ですね京都は。 “好きこそものの上手なれ。”と思って、 時間がある時は写真共有サイトの【PHOTOHITO】をチェックしたり、 【amanaimages】や【gettyimages】などの写真を売っているストックフォトサイトで 見たいイメージをワード検索して(例えば“祇園祭”とか入れて)、 ワードにヒットした写真を眺めて、 「へぇ~ほぉ~、なるほどねぇ~、わーすごい、これは真似したい!」 なんて感じで日々お勉強してます(笑)
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by
powderblueY at 2012-07-19 23:16
travelmayukoさん
四条通の写真は、山鉾を中心に撮ってしまったので、 よく考えたら、もっとカメラを左に振って、入道雲をメインに撮ればよかったですね。 mayukoさんに言われて初めて、ああ本当だ、こんなところに入道雲が・・・と気づいたわたし、 本当にセンスないですね(笑)。 mayukoさん、さすがでございます。 なるほど、そういうサイトでお勉強するのですね。目からうろこでした。 漫然と撮ってるだけでは、絶対に上手にならないわ。 さっそく見てみますね。ご紹介ありがとうございました。
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