祇園祭 2012 - 3

さて、暑い中を歩いて「鯉山」まで来ました。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_134623100.jpg


山のそばの町屋の奥に向かって、たくさんの人が並んでいるので、
「きっとなにか、宝物が展示してあるのよ。並んでみようよ」
と、暑くて死にそうな顔をしている家族を誘って、並んでみました。


すると、ウナギの寝床のような家の奥に向かう壁に、
「立身出世・難関突破」と書いてあるじゃあありませんか。
黄河龍門の滝を登った鯉が竜になるという中国の伝説(いわゆる登竜門ですね)に由来したものですね。
こりゃ絶対お詣りしとかなくちゃ。


列が進んで、奥まで行ってみると、

祇園祭 2012 - 3_c0147790_1352937.jpg


おお、ここにお詣りするのね。
お賽銭をはずんで、と。


そばには、ご神体の鯉が祀られています。
左甚五郎の作なんですって。


そしてそばにあるタペストリーは、

祇園祭 2012 - 3_c0147790_13555726.jpg


16世紀のベルギー製で、古代ギリシャの叙事詩の場面を描いたもので、
国の重要文化財なんですってよ。


そんな貴重なものが、こうしてなにげなく展示されていて、無料で見られるなんて、
すごいわ〜。


立身出世の御守り、子供たち用に、もちろん買いました。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14345922.jpg


御守りのヒモは、自分で願い事をしながら結ぶんですって。


出口まで来て、
「ちゃんとお詣りした? 立身出世・難関突破の神様だってよ」
と主人に言ったら、
「えっっっ!? 知らなかった。どこにそんなこと書いてあった??」
と、まさに”豚に真珠”状態です。

「壁に書いてあったじゃん」
「え〜〜、じゃあもう1回お詣りしてくる」
と引き返していき、2度目のお詣りを終えてくると、
「オレさあ、○○○の試験を受けろって上司から言われてるんだよね。
 もう3年くらい前から。
 今年くらいはそろそろ受けなきゃいけないよなあ。
 それをお願いしてきた」

なんだよ、自分のことかよ〜。
子供たちの立身出世・難関突破をお願いしたんじゃないのかよ。
それにしても、他力本願な人。


祇園祭 2012 - 3_c0147790_145395.jpg

祇園祭 2012 - 3_c0147790_1451439.jpg


その後も、いくつかの山鉾を見て回りましたが、
暑くて汗が滝のように流れて、化粧もとれちゃったし、
歩きすぎて足は痛いし、
なにより子供たちがもう限界なので、
四条烏丸のここに入りました。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_147893.jpg


ファッションビルですけど、
ACTUSというインテリアショップが入っているのが外から見えたので。


中はクーラーが効いて、天国のようです。
椅子やソファがたくさん展示してあって、
座り心地を試すふりをして、疲れを癒やす観光客多し。


それに、うちのダイニングの椅子は、結婚した時にACTUSで買ったんだけど、
カバーが汚れてぼろぼろになって、買い替えたいと思っていたのよね。
だけど、名古屋のACTUSは辺鄙なところにあって、行きづらいんです。
それで、一石二鳥とばかりに、カバーを注文しちゃいました。


ここで十分に涼んで、元気を取り戻してから、
そろそろ晩ご飯に出かけましょう。


ネットで調べて、nippon style dining 栞屋というところを5時に予約してありました。
6時から歩行者天国になるので、それまでに夕食をすませておきたかったんです。


四条烏丸からすぐのお店。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14132477.jpg


中にはいると、靴を脱ぐところが、

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14134943.jpg


こんな昔ながらの靴箱になっていて、おもしろい。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_1414826.jpg


お店の中も、趣があっておもしろいです。


個室に通され、まずは飲み物を注文し、
運んできてくれたおねえさんが、
「お料理の注文お伺いします」
と言いますが、
「すみません、一杯飲んでから、考えます」

まずは飲まないとやってられないわ。

「かんぱ〜い!」

5秒後。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14205668.jpg


大人はビール、子供はウーロン茶、一気飲みです。
水分が細胞の1つ1つに染み渡っていくのがわかるわ〜。
あ〜、本当に暑かったね〜。
熱中症の一歩手前だったわ。


祇園祭 2012 - 3_c0147790_1423748.jpg

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14231841.jpg


お料理もいろいろあっておいしかったです。
店に入った時には「食べるものはあまりいらない。腹減ってない」なんて言っていた主人も、
水分補給で元気が出たらしく、あれやこれや食べまくり、
最後には「鱧の天ぷら」やデザートまでも。


店内の階段はステンレスで、エスカレーターみたいです。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_1425063.jpg


お店を出た時には、すでに19時で、

祇園祭 2012 - 3_c0147790_1426110.jpg


歩行者天国になった烏丸通りは、ものすごい人!

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14263975.jpg


自分の意思であっちへ行きたい、とかは無理で、
ただただ人波に流されていくだけなのですが、
暮れなずむ空に、提灯がきれいです。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14273361.jpg

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14274769.jpg


そして、あっちの山からも、こっちの鉾からも、
コンチキチンというお囃子の音が。


ああ、これぞ祇園祭だわ。


祇園祭 2012 - 3_c0147790_1428131.jpg


橋弁慶山では、

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14294380.jpg


「どうですか〜、力縄どうですか〜」
と声を合わせて、女の子たちがお客を呼んでいます。
かわいいね。

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14312478.jpg

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14314356.jpg

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14315638.jpg

祇園祭 2012 - 3_c0147790_14321353.jpg


特に人通りの多い室町通や新町通は、一方通行になっていて、
(車はもちろん入れず、歩行者が一方通行なのよ)
とにかくものすごい人でございました。


早めに引き上げて、地下鉄で京都駅に戻り、
9時前の新幹線で名古屋に帰りました。



ものすごーく疲れたけど、わたしは行きたかった祇園祭に行けて、とっても満足。

「また祇園祭に行きたい人?」
と聞いてみたら、
主人も、子供たちも、しーーーーーんと質問さえ聞こえなかったかのように沈黙してました。
by powderblueY | 2012-07-19 14:37 | 国内旅行 | Comments(0)


<< 「BRAVE HEARTS 海猿」 祇園祭 2012 - 2 >>