「女の子ものがたり」

人気漫画家・西原理恵子の自叙伝的作品「女の子ものがたり」の映画版です。

わたしは原作は読んでいないし、映画のあらすじを読んでもちょっとぴんと来なかったので、
あまり見る気はなかったのですが、
愛媛県で撮影が行われた、っていうのを読んで、
がぜん見る気になりました。

わたしの出身地だからです。
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ストーリーは、
東京で漫画家としてまずまず売れてる生活をしているナツミ(深津絵里)は
ここんとこスランプに陥っていて、毎日ごろごろ怠惰な生活をしている。
ふとしたきっかけで故郷に帰り、青春時代を回想するうちに、
立ち直るきっかけを得る・・・
という比較的単純な物語なのですが。
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撮影は愛媛県の大洲と伊予市で行われたそうです。
伊予市はわたしも長年住んだ街で、
海に向かって開けた静かな田舎町。
大洲は肱川という大きな川が流れる山あいの街。
この2つをつないで、海もあり山もある田舎の町という感じをよく出していました。

ナツミと2人の親友の
小学校時代を演じる子役、
高校生時代を演じる少女役の子たちが、とてもよくて、
心象風景が丁寧に描かれていて、
おもわず感情移入してしまったわ。

都会に生まれ育った人にはきっとわからないと思うけど、
わたしの育った田舎では、
大きくなったらここを出て、どこか遠くの大きな街に行くんだ、っていうのが
生まれたときから刷り込まれた未来図でした。

田舎が嫌な訳じゃない。
中学校時代も、高校時代も、きらきらとした思い出でいっぱいなんだけど、
でも、それはそれ。高校を出たらここを出ていくんだ、って
みんな思っていたのね。

その感じが、とてもよく表現されていました。

でももちろん、映画の中の話のように、
地元の男の子と結婚して、地元でずっと生活していく子もいるわけで、
疎遠になっていく子もいれば、友情が続く子もいる。
でもどんなに離れていても、めったに会えなくても、
心の中では、幸せになってほしいと思っているし、
応援してる。
そんな女の子の友情がよく描かれていました。

派手な映画ではないけれど、心にしみ入るというか、
なかなかいい映画でしたよ。
by powderblueY | 2009-09-06 23:49 | 映画 | Comments(0)


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