今日は、あの震災から1年でした。
子ども会の主催で、
子供たちが街頭に立って、募金活動を行いました。
ジロも募金箱を持って、10時から交差点に立ち、
大きな声で募金を呼びかけたんだそうな。
「どうだった? 募金、集まった?」
「うん! すごいおじいさんがいたんだよ。
ボクたちのグループは7人で、ひとり1つずつ募金箱を持ってたんだけど、
そのおじいさんは、財布を出して、端から順番に、1000円ずつ入れてくれたんだ。
そしたら6番目まではお金があったんだけど、
7番目で、もう1000円札がなくなっちゃってさ」
「で、おじいさんは自分のかぶっていた笠をぬいで、
おまえの頭にかぶせてくれたの?」
「ちがうよっっ。
ポケットから小銭を出して、ボクの箱に入れてくれたんだよ。
すごいでしょ」
「いい話だねえええ。
じゃあおまえは今晩、そのおじいさんのおうちに、
お米やお餅や小判を持って行ってあげなくちゃね」
「だから、ちがうって」