金婚式旅行-2

出発の日は、三連休の中日な上に、F1もあるということで、
朝の7時に家を出ました。


本当は9時出発の予定で、
それでも全員の待ち合わせ場所、鳥羽の食堂に12時に、というのには、
十分間に合うはずだったんだけどね。


途中、四日市の手前あたりから予想通り混み始め、
みるみるうちにスピードが落ち、ついには1ミリも動かなくなっちゃった。
東名阪の渋滞おそるべし。


「渋滞の先頭の車は、なにしてるんだろうね?」
と無邪気なはな子。
「その車がさっさと動けば、こんなに渋滞しないのにね」


結局、40分くらいのろのろと進み、
気がついたら、またすいすいと流れていました。


鈴鹿、松坂、伊勢と南下し、
鳥羽に到着したのは9時15分。
ちょっと早すぎたわねえ。


「鳥羽水族館は、昼食後にみんなで行くことになってるから、
 真珠島に行ってみようよ」


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鳥羽水族館と真珠島は隣り合わせの施設で、
歩いても5分くらいです。
これは鳥羽水族館から見た真珠島。
島なんですけど、

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こうやって橋で陸地とつながっています。


橋を渡って、真珠島へ。
ここにあるのは大きく分けて3つ。
御木本幸吉記念館と、真珠博物館と、パールショップです。


すぐにでもパールショップに行きたい気持ちを抑えて、
御木本幸吉記念館へ。


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その名の通り、ミキモト真珠の創設者、というより、
全世界で初めて、真珠の養殖に成功した人です。


幸吉は、豊かなうどん屋の息子に生まれたんだけど、
真珠を養殖で作れないものかと思い、
東大の水産学者などの教えを請いながら、工夫を凝らしていきます。
まずは、真珠を生み出してくれる真珠貝(アコヤ貝)の養殖から始めます。
アコヤ貝は、卵から一人前の貝の大きさになるまで最低2年はかかるんですって。


貝の養殖に成功したら、今度は貝の中に真珠の核となる部分を埋め込んでみるわけですが、
これがうまくいかない。
材質や大きさや形や、ありとあらゆる材料を、貝の中に埋め込んでみたけど、
どうしても真珠はできない。
妻の助けも借りて、毎日アコヤ貝に核を入れ続けます。
台風でアコヤ貝が失われたり、赤潮で全滅したり、
つらい日々が続き、祖父がうどん屋で築いた財産も使い果たして、
借金取りに追われる日々・・・。


そしてとうとう、赤潮で全滅して、最後に残った5つのアコヤ貝の中から、
やっと真珠が出てきたんです。
手を取り合って喜ぶ幸吉と妻の絵には、感動したわ。


そのときにできた養殖真珠は、半円真珠といって、
貝に半分くっついているような真珠。
養殖に成功したという意義は大きいけど、半円真珠では使い物にならないので、
さらに研究を繰り返して、正円に近い真珠ができるようになったそうです。


苦労を共にした妻は、最初の真珠ができてからほんの3年後に、
病気で亡くなってしまいます。まだ32歳。
幸吉は「おまえ以外の妻は娶らない」と決心し、
その後、90歳を超える生涯の間、ずっと独身だったそうです。
泣ける話じゃない?


さて、次に博物館に行こうとしたら、ちょうど海女さんのショーが始まるところだったので、
先にそれを見ます。
毎時20分に行われます。


ショーを見る見晴台で、わたしたちの隣にいたのは、英語をしゃべる外国人カップル。
そういえば、ちょうど今は某国の大型連休なんじゃなかったっけ?
こんなふうに関係が悪化していなければ、
きっと伊勢志摩も某国人があふれていたのでは・・・?


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さて、海女さん3人を乗せた船が登場します。
おばちゃんなのかと思ったら、3人とも若くて、
うち1人は、高校を卒業して、この春から海女さん修行を始めたばかり、とのこと。


合図と共に海に入り、もぐって貝を採ってきます。
サザエやアワビの漁は、普通、4月から11月いっぱいくらいまで、とのこと。
でもここでのショーは、冬もずっとやってます。
白い薄手の海女さんの衣装だけで海に入るんですよ。
ご苦労なことだわ。
それとも冬になると、衣装の下にドライスーツでも着てるのかしら。
by powderblueY | 2012-10-09 22:22 | 国内旅行 | Comments(0)


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