ちょっとマニアックな館で上映されていますが、
アカデミー賞脚本賞にノミネートされた作品です。
いわゆるパパラッチのお話ね。
事件や事故の現場に急行して衝撃的な映像を撮り、それをテレビ局に売るパパラッチを
ナイトクローラーと呼ぶんですって。
主人公のルイス(ジェイク・ギレンホール)は、もともとこそ泥をやってるゲスい人間だったんですけど、
ふとしたことからナイトクローラーになり、
ますますゲスい人間になっていきます。
警察無線を傍受し、事件現場に警察よりも先に到着して、
そこらじゅう撮影して回るのね。
勝手に現場に入り込んじゃって、それ、不法侵入だし、捜査の妨げにもなるでしょう?
でもそういう倫理観はないんです。
適法と違法のぎりぎりで撮ったグロい映像を、テレビ局は喜んで買ってくれるわけ。
つまり、視聴者は喜んで見る=視聴率がとれるってことね。
わたしたちの中にもある、そういうものを見たいゲスな気持ちにも気づかされました。
それに、マスコミには、こういう画像をこういうシナリオに沿って報道したいという流れがあって、
視聴者は、公平な報道を見ているようでいて、実はそのシナリオを見せられているにすぎない、
ってことにも気づきました。
主人公は、どんどん行動がエスカレートしていって、
まさに狂気の沙汰なんですが、
大きな平板な目が怖かったです。