八方尾根から唐松岳へ

わたし、海が大好きで、みなさんご存知のように、旅の目的地は海ばっかりなんですけど、
実は両親は山に登る人たちで、小さい頃から家族のレジャーというのは山登りばっかりだったんです。
「山に登るのなんてしんどいばっかりで全然おもしろくない。大人になったら海に遊びにいくんだ」
と思い続けて、現在にいたるわけですが、
最近になって、友だちに誘われて山に登ってみたら、昔 親に刷り込まれたものが目覚めたのか、
あら、意外とおもしろいじゃん、と思ったわけです。
もちろん登りはしんどいし、下りも(膝が悪いので)足が痛いし、つらいことが多いんですが、
頂上に着いた時の達成感や、下山してから温泉に入る爽快感や、そのあと飲むビールとか、
楽しいこともいっぱいあるなーと思ったのね。


というわけで、また友だちに誘われて、紅葉の八方尾根から唐松岳に行ってきました。

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これは毎年冬にスキーに行く八方尾根スキー場のゴンドラ。
夏は登山やハイキングの人に利用されているのね。

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ゴンドラから見える景色、冬は真っ白で、こぶこぶの斜面を上手に滑っていく上級者が見えたりするんですが、
緑の木々や笹が生い茂る景色、すごく新鮮でした。

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ゴンドラ降りて、さらに2本リフトを乗り継ぎ、
スキー場のてっぺん(標高1800m)まで行って、そこから歩き始めます。
お天気悪くて、しょぼしょぼと雨が降っていました。
上下のレインウェアを着て、フードをかぶって歩きます。
唐松岳は山デビューの人にふさわしい、初心者のための山だということですが、
でもこの雨の中歩くのはつらいわー。
周りは真っ白で、景色も見えないし。


1時間ほど歩くと、八方池。
本来なら、

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よく観光用のポスターなどで見る、白馬三山が映り込んだこの美しい八方池が見えるはずなんですが、
周りは真っ白で、そこに池があるのかどうかさえわかりません。

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標高が上がってくると、紅葉がとてもきれいでした。
しかし息は切れるし、足は上がらなくなってくるし。

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さらに上がると、こんな雪渓も。
この時期に溶けてないってことは、1年中溶けないのね。

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たまに雨が上がって霧が晴れると、こんなきれいな紅葉でした。
しかししんどい。


4時間ほど歩いて、本日のお宿、唐松岳頂上山荘に着きました。


わたしはこういう本格的な山小屋に泊まるのは初めてだったんですが、

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男女相部屋で、5組の布団が並べて敷いてあり、ここに寝ます。
ここは標高2600m越えで、水道の施設はなく、雨水を貯めて使っているので、飲めません。
トイレは簡易トイレで、使用したペーパーは流すことはできず、そばのゴミ箱に入れます。
歯磨き粉の使用はできず、歯ブラシでみがくだけ。(わたしはマウスウォッシュ持って行っていました)
洗顔はできず、メイク落としシートを利用しました。
自分の出したゴミは、当然全部お持ち帰りです。


山小屋に到着すると、もうすることもないので、

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飲んだくれたり、昼寝したり。

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夕食。二部制でした。多分300人以上の人がここに泊まっていたと思われます。

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おいしかったです。

わたしたちは17時からの夕食だったので、終わって部屋に帰ってもまだ18時前。
さっき昼寝したから、もう寝れないし。
でも他にすることもない。
友だちはさっさと寝たようでしたが、わたしは全然眠れず。
とうの昔にみんな布団に入っていますが、一応21時が消灯です。


翌朝もどんより。夜中もずっと雨が降っていました。


朝食は5時からと6時からの二部制。
食べ終わったら、みなさんすぐに出発です。

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山小屋からだとほんの15分くらいで到着できる唐松岳山頂へ。
真っ白で何も見えません。


下山を始めます。
いつの間にか雨は上がり、白い霧が薄くなってきました。
すると、今まで全然見えなかった周りの景色が濃くなってきて、

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素晴らしい紅葉。

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あまりの美しさに、立ち止まって写真を撮ってばっかりで、全然足が進みません。

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登りは大変だったけど、下りはあっという間で、八方池が見えてきました。
このあたりまで来ると、登山客がどっと増え、軽装で登ってくる外国人も。

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池に映るはずの肝心の白馬三山が真っ白なので、
池には何も映っていませんでしたが、そのかわりに、

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虹がくっきりと。
頑張って歩いたご褒美かな。

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リフトの終点と八方池山荘が見えてきました。
下りは本当にあっという間でした。

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グラードクワッドを降りたところ。
冬はこの斜面はかなり斜度がある上にこぶこぶで、滑り降りてくるのに苦労するところ。
秋にはこんなに美しく紅葉するのね。想像もつかなかったわ。

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下山して温泉に入りました。
温泉っていつも極楽ですが、山から降りたあとの温泉って、極楽の3乗くらいでした。


温泉施設の中のお食事処でビールを飲みながら、次はどこに行こうね、と話し合い。
桜の吉野山に行こうということに。


本来は今回のコース(八方尾根から唐松岳)は初心者でも日帰りできるくらいのコースなんだそうですが、
ゆっくり上がって、山小屋というものを体験し、ゆっくり降りてきて、
おかげで紅葉も見られたし、お風呂もゆっくり入れたし、新鮮な週末でした。


しかし週明けは全身筋肉痛がひどく、ロボットみたいにぎくしゃくと歩いています💦


by powderblueY | 2025-10-08 23:26 | 国内旅行 | Comments(2)
Commented by sachi at 2025-10-09 20:24
パウダーブルーさん、こんばんは。
雨の中、唐松岳に登られたのですね!私は乗鞍の紅葉を見る予定でバスも予約していたのですが雨で断念して乗鞍高原の紅葉だけ見ました。10年に一度の当たり年だったので雨でも頑張れば良かったです。そして男女相部屋の山小屋にも泊まられたのですね!私は晴れた週末は山に登ってますが山小屋はまだ泊まったことないです。雨でも300人も宿泊するなんてびっくりです。いつか山でお会い出来るかもしれませんね。
Commented by powderblueY at 2025-10-09 21:11
sachiさん、こんばんは。
乗鞍高原に行かれたんですね! わたしも去年の乗鞍高原の紅葉を思い出して、今年も行きたいなあと思っていたところでした。
だけどこの週末も次の週末も予定がいっぱいで、行けそうにない😭
ダイビング三昧だったsachiさんが山に登られていると聞いて、そんなしんどいことわたしには無理・・・と思っていたのですが、
なんだか登山にハマりつつあります。
いつか山でお会いしたい、いやその前に海でお会いしたいです。


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